金融リテラシー 2020 3 22
書名 あのお金、返して下さい
著者 西田 明 豊川 祐行 日本之書房
著者によると、日本人は学歴は高くても、
金融リテラシーは低いと言います。
本当に、そうなのか。
そこで、金融クイズを解いてみましょう。
A国の預金金利は、10%、
B国の預金金利は、1%となっています。
どちらの国に預金しますか。
正解は、B国です。
A国と答えた人は、金融リテラシーがありませんので、
日本国内で、大手銀行に定期預金したほうが無難です。
正解がわからない人に書いておきますが、
あなたが金貸しだったら、金利は、どうしますか。
Aさんは、大学を卒業したが、定職に就かず、アルバイトです。
Bさんは、大手企業に就職したが、急に、お金が必要になった。
ここで、Aさんに対して、何パーセントの金利で、お金を貸しますか。
一方、Bさんに対しては、何パーセントの金利で、お金を貸しますか。
金利が高いほど、リスクが高くなります。
あなたが、ギャンブルを好む投機家だったら、A国を選んでも問題ありません。
そもそも、なぜ、A国の金利が高くなっているかを考える必要があります。
そんなに金利が高いということは、A国はインフレでしょう。
仮に、インフレ率が10%だったら、実質金利は、0%となります。
そのような国は、投資対象とはなりません。
一方、B国の金利は、たった1%ですが、
インフレ率が-2%だったら、実質金利は、どうなりますか。
「いや、金利が1%どころか、0%に近い」と嘆くかもしれません。
しかしながら、デフレで、今年は1個100円のパンが、
来年は1個98円になっていた、
再来年は1個95円になっていたとすると、
100円硬貨の価値が上がった、
つまり、100円硬貨に「見えない利子」がついているようなものです。
このように、デフレの時は、
現金が王様となりますので、投資をする必要はないでしょう。
インフレになったら、投資を考えればよいのです。
しかしながら、これでは、証券会社が儲かりませんので、
いろいろな金融商品を考えるわけです。
たとえば、この本にある「新興国通貨建て仕組債」です。